

今でも現役の「毽子」
老若男女に愛好家
公園や広場で、羽子板の羽のようなものを蹴りあう人たちを見たことはないだろうか?
「毽子(ジエンズ)」とは、日本の蹴鞠に近い遊びで、
上海では今も、公園に行けば「毽子」に興じる老若男女を目にすることができる。
1人でも手軽に遊べて全身運動になることから、性別や年代を超えて人気の健康スポーツなのだ。
「小さい頃はよくやった! 毽子って一口に言っても色んな種類があるんだよ。
球に付いてる羽根が鶏のものが一番一般的じゃないかな」。
1982年生まれの於さんが、いきいきとした表情で解説してくれた。
毽子は、ゴムや金属でできた直径2㌢ほどの円形の台に、5~10枚ほどの羽のついたもの。
1人で遊ぶ場合には、サッカーのリフティングのようにポンポンと蹴り続ける。
2人以上であれば、落とさないように蹴りあい続けるのだという。
観賞用にする人も?
歴史は2000年以上
「僕の場合は、毽子についてる羽の綺麗なところが好きで、
分解して羽を抜いて、学校の鞄に挿して観賞用にしてました(笑)」。
於さんは、少し言いづらそうにそんな思い出も話してくれた。
人それぞれの思い出を持つ毽子。
古くは漢代が起源とされ、その歴史は2000年以上にも上る。
かつては、特に女性からの人気が高かったとされるが、男性も負けていない。
今では、健康のためと、仕事の合間に遊ぶホワイトカラーもいるとか。
毽子は、スーパーやおもちゃ売り場などにて、数元程度で手に入る。
寒くなるこれからの季節、毽子に興じる人を見かけたら、是非一緒に遊んでみよう。

日本でも流行ったゴム跳び
歌に合わせてステップ
「ゴム跳び」と聞いて、「懐かしい!」
そんな声が漏れたあなたは、1980年代以前の生まれではないだろうか。
定期的に流行すると言われるゴム跳び。
日本でブームの起こった90年代には、中国でも流行していた。
「ゴム跳び、よく遊んだ! 女の子ならみんなしたことあるんじゃないかな?
歌に合わせてゴムの間をステップするんです。ステップは何種類もあるんですよ」
子どもの頃、よくゴム跳びをしたという86年生まれの江さんは、懐かしそうにそう話す。
上海のゴム跳びでは、ゴムズボンの腰周りに使うような長いゴムを足にかけ、
2人が2㍍ほど離れて立ち、その間を別の子どもがステップを踏む、というのが基本的な遊び。
その時に決まって歌う歌があるという。
「馬蘭花、馬蘭花、風吹雨打都不怕…(花しょうぶや、花しょうぶ、吹く風打つ雨怖くない…)」。
この歌は、中国児童劇・アニメの代表作「馬蘭花」の歌で、
約50年にわたり、中国の子どもに歌い継がれてきたものだ。
人によっては、歌詞がうろ覚えになる人もいるが、江さんは、今でもこの歌を完全に歌えるとか。
「私は大学生になってからも遊んでましたから(笑)」と嬉しそうに話した。
上海の下町・弄堂の日常
高跳びを競い合って
「弄堂(ロンタン)」と呼ばれる上海の下町で、かつて日常だった光景。
それは、女の子たちがゴム跳びをする風景だった。
今ではあまり見られなくなった光景だが、80年代以前に生まれた人々であれば、
記憶の中に必ずゴム跳びの思い出が存在する。
友人や知り合いに中国人の女性がいたら、次回は是非ゴムを持って遊びに行こう。
お互いが小さい頃に同じもので遊んでいたという偶然に、きっと盛り上がるだろう。

「沙包」は母の手作り
日本のお手玉に相当
「お手玉」と言えば、日本でもかつて女の子の遊びの代表格のひとつだった。
現在20~30代の人の中にも、小さい頃に遊んだ思い出が甦る人も多いだろう。
上海の「丢沙包」は、このお手玉に相当する。
「小さい頃、女の子はみんな持ってたよ。
布切れにお米や小豆を詰めて、立方体に作るの。
私のはお母さんが作ってくれた。家庭によって、作り方が少し違うんだよね」。
80年生まれの陳さんは、そういって消しゴムを2つ手に取り、当時を思い出すように遊び始めた。
2つを交互に上に投げたり、かと思えば、上に投げたものを手の甲にストンとキャッチしたり。
「3つ投げる子もいたよ。うーん、消しゴムじゃやっぱり上手くできない…(笑)」。
そう言いながら、かつて遊びこんだ面影が垣間見えるように次々と技を繰り出した。
男女でも遊べる丢沙包
時にはドッジボールに
「丢沙包」にはまた、お手玉とは異なる別の遊び方がある。
上海っ子にとってはむしろこちらが主流で、ドッジボールのように投げて遊ぶというものだ。
まずは、長さ5㍍幅2㍍ほどの長方形を地面に描く。
その長方形の両端に2人が立ち、数人は長方形の中へ。
両端の2人が沙包を、長方形の中の人に向かって投げあう。
中の人は、当たったらアウトだ。キャッチしてもいけない。
子どもの頃のドッジボールの白熱ぶりを思い返せば、その盛り上がりっぷりを想像するのも容易だ。
「中身がお米だったりするから、真剣に投げられたのが当たると痛いの!」
会社や語学学校など大人数で、BBQや旅行に出かける時には、「沙包」を作ってもっていこう。
道中、旅先でひとつ2つ持っていれば、ぐっと距離が縮まるはずだ。

男子遊びの代表格・めんこ
真剣勝負の奪い合い
メンコと言えば、日本でもテレビゲームが登場する前は、
男の子の遊びの代表的なものだっただろう。
現在、上海の30代前後にあたる男性らもまた、子ども時代、
「香煙牌(シアンイエンパイ)」と呼ばれるめんこの魅力にはまっていた。
「香煙牌」とは、もともとタバコの箱におまけとして入っていた図柄付のカードが由来と言われている。
日本のメンコと同じように主にアニメをモチーフとした色々な図柄があり、
名刺を半分にした程度の四方形のサイズが主流だった。
遊び方は、日本のメンコとほぼ同じ。
最初に攻撃する人以外は香煙牌を路上や床に置いて、
攻撃する人は手持ちの香煙牌をそこに叩きつけ、場にあるカードをひっくり返させる。
ひっくり返せたら、そのカードは攻撃者のもの。
連続で奪い続けるのは至難の業だ。
「カードいっぱい持ってたよ。
1度、相手が持ってた30枚くらいのカード、
全部奪っちゃったことがあって、泣かせちゃったんだ(苦笑)」。
1982年生まれの於さんは、小学校当時をはにかみながらこう振り返った。
今では見ない香煙牌遊び
古カードにはプレミアも
当時、香煙牌で遊んだことがないという少年はほぼいなかったというが、
今では、香煙牌でそうした光景はほとんど見られない。
しかし、かつて遊んでいた人々が大人になった今、ノスタルジーを求めるコレクターが増加中だ。
中国ネットショップの代表的存在「淘宝網」で検索すると、100元以上するものも見受けられる。
少年の思い出を詰め込んだ「香煙牌」。
80年代以前に生まれた人にプレゼントしてみれば、意外な贈り物として喜ばれるかも!?

~上海ジャピオン11月13日号より
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