続けながら〝弾ける自分〟へ近づく楽しさ
バイオリンは、日本人にとってどことなく敷居が高い楽器だ。一度は弾いてみたいと思いつつも、憧れで終わっている人は少なくないだろう。
しかし、古北の一角にある音楽教室「ミュージックアートハウス」では、そのバイオリンに親しむ人が増えている。
分け与える喜び
大小様々なバイオリンが並ぶショールームの一室。ここでレッスンが行われている。この日、子供用のバイオリンを上手に操っていたのは黒田昌彦君。「小指は曲げるんだったよね」。指使いを確認しながら、丁寧に曲を仕上げていく。
指導をするのはソフィア先生。「昌彦君はとても熱心。できなかったことは次必ずマスターしてくるから」と微笑む。
演奏するより教えるほうが好きと話すソフィア先生は、留学後、約束された大学のポストを辞してこの教室にやってきた。「音楽は自分だけのものではない。分け与えてこそ、楽しさが広がるから」と目を輝かせる。そんな彼女の奏でる音色に触れ、生徒たちの耳と技術は研ぎ澄まされていく。
△生徒の上達は早い。昨年のコンサートでは、始めて半年の初心者もステージに立って楽しく演奏した。
憧れと喜びを形に
生徒には大人も多い。教室の総経理・亀田さんは、「バイオリンは昔からの夢という方も多い。始めた日から確実に、長年の憧れだった〝弾ける自分〟に近づけるのですから、楽しいでしょうね」と話す。
5歳からバイオリンを習うソフィア先生は、「やめたいと思った時、『事を成すには続けることが大事』と、父がいつも励ましてくれた」と語る。その経験は、教える立場となった今も生きている。「続けてよかったという喜びを、多くの人に味わってもらいたい」。
教室からは、今日も憧れと喜びの音色が聞こえてくる。
△「中国では、バイオリン学習人口はピアノより多いんです」と教室の総経理・亀田勇人さん。
ミュージックアートハウスへの問い合わせは138―1873―7817(亀田)。
~上海ジャピオン3月2日発行号より
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